アートセラピーのやり方5選|自宅で今日からできる心の整え方

アートのある暮らし

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Aさん
Aさん

アートセラピーを自分でもやってみたい。でも、具体的に何をどうすればいいんだろう?

・ストレスや気持ちの落ち込みを、絵やアートで手軽に整えたい
・教室や講座に通う前に、まず自分で試してみたい

そう思って検索すると、「アートセラピーとは」の解説はよく見かけるのに、自宅でできる具体的な手順まで書かれた記事は意外と少ないものです。

この記事では、自宅で今日からできるアートセラピーのやり方5選を、必要な道具・手順・心への働きのセットで紹介します。月4回ペースで5年間美術館に通い、自宅でも手を動かして心を整えてきた私の実感をもとにまとめました。

結論、上手い・下手は一切関係ありません。どれも身近な道具で、思い立った日に始められるものばかり。気になったものをひとつ、さっそく試してみてください。

自宅でできるアートセラピーのやり方5選

ここからは、自宅でできるアートセラピーのやり方を5つ紹介します。どれも身近な道具で、思い立った日に始められるものばかりです。気になったものから順に読んでみてください。

①なぐり描き(スクリブル)……感情をそのまま紙に出す

必要な道具:紙と、鉛筆やクレヨンなど描けるもの1本

手順
・紙を1枚用意し、何も考えずに手を動かし始める
・速く、強く、ぐるぐると、感情のままに線を重ねる
・気が済んだら手を止めて、できあがった線をしばらく眺める

言葉にならないモヤモヤを、言葉にしないまま外に出せるのがなぐり描きの良さです。上手に描こうとしないことが唯一のルール。紙が破れても構わないくらいの気持ちで、自由に手を動かしてみてください。

②大人の塗り絵……無心になって心を落ち着ける

必要な道具:塗り絵本(書店や100円ショップで手に入ります)、色鉛筆

手順
・好きな絵柄のページをひとつ選ぶ
・使いたい色を直感で選び、細かい部分から塗っていく
・時間を決めず、塗りたいところまで塗ったら終わりにする

塗ることだけに集中していると、頭の中のおしゃべりが少しずつ静かになっていきます。考えごとから距離を置きたい日にぴったりの方法です。

③コラージュ……好きな画像を貼って「今の自分」を知る

必要な道具:雑誌やチラシ、はさみ、のり、台紙になる紙

手順
・雑誌をめくり、理由は考えずに「気になる」画像を切り抜く
・台紙の上に、好きな配置で自由に貼っていく
・完成したら眺めて、自分が何に惹かれていたのかを感じてみる

切り抜いた画像には、いま自分が求めているものや関心がふっと表れると言われています。理屈より先に手が選んだものを、あとからゆっくり眺める。それがコラージュの面白さです。

④展覧会のポストカードを模写する……思い出の一枚と向き合う

必要な道具:展覧会で買ったポストカード、鉛筆、紙

手順
・お気に入りのポストカードを手元に置き、よく眺める
・鉛筆で、自分のペースで模写していく
・時間は気にせず、自分が満足したところで終わりにする

これは私自身が習慣にしている、このブログならではのやり方です。フェルメール展で買った「窓辺で手紙を読む女」、ゴッホと静物画展の「ひまわり」、モネ展の「睡蓮」。ポストカードを眺めているうちに、ふと模写を始めたのがきっかけでした。

鉛筆を動かしていると、美術館で過ごした静謐で心穏やかな時間が手元に蘇ってきます。誰かに見せるものではないので、下手でも気にしなくて大丈夫。展覧会の感動をもう一度味わいながら、心を整えられる時間です。

手元にポストカードがない方は、ColBase(国立博物館所蔵品統合検索システム)などで公開されている所蔵品画像を眺めて、気に入った一枚を模写するところから始められます。

なお、美術館の館内での模写・スケッチは自由ではありません。本格的な模写は事前申請・許可制が一般的ですし、手元の簡単なスケッチも「鉛筆のみ可」など館ごとにルールが異なります。特別展や借用作品は原則不可と考え、必ず各館の規則を確認してください。この記事で紹介しているのは、あくまで購入したポストカードを自宅で模写する方法です。

⑤風景構成法(簡易版)……描いた風景から心を眺める

必要な道具:紙とペン(あれば色鉛筆も)

手順
・紙に「川→山→田んぼ→道→家→木→人」の順で、ひとつずつ描き足していく
・最後に好きなものを描き加えて、1枚の風景に仕上げる
・できた風景を眺めて、感じたことを言葉にしてみる

風景構成法は、もともと心理療法の現場で使われてきた手法です。ここで紹介するのは、その流れを借りて自分の心を眺めるきっかけにする簡易版。描き上がった風景の印象は、そのときどきで不思議と変わります。深く分析しようとせず、「今日はこんな風景になったな」と眺めるだけで十分です。

効果を高める3つのコツ

5つのやり方に共通する、効果を高めるためのコツを3つだけ紹介します。どれも「何かを足す」のではなく、「気にしないでいい」ことを知るコツです。

上手い・下手は一切気にしない

アートセラピーで描くものは、誰かに見せる作品ではなく心の動きの記録です。線が歪んでも、色がはみ出しても、それも含めて今日の自分。むしろ「きれいに描こう」と思った瞬間に、心は緊張してしまいます。下手で大丈夫、が合言葉です。

描き終えたら「どう感じたか」を言葉にしてみる

スッキリした、意外と楽しかった、なんだか落ち着かない——一言で十分です。感じたことに名前をつけると、ぼんやりしていた気持ちの輪郭が少しはっきりします。声に出しても、メモに書いても、心の中でつぶやくだけでも構いません。

作品を評価せず、ただ眺める

描き終えたものに、点数をつけたり反省したりする必要はありません。ただ眺めるだけでいいんです。数日経ってから見返すと、描いたときとは違う印象に気づくこともあります。それくらいゆるい付き合い方が、長く続けるコツでもあります。

そもそも「絵を描くこと」自体に心へのどんな働きがあるのかは、こちらの記事で詳しく紹介しています。
→(「絵を描く効果」記事リンク)

セルフでやるときの注意点

最後に、自宅でアートセラピーを楽しむうえで、知っておいてほしいことを2つお伝えします。安心して続けるための前提なので、軽く目を通しておいてください。

ひとつめは、セルフのアートセラピーは医療や治療の代わりにはならないということです。ここで紹介した方法は、日々の気持ちを整えたり、自分の心を眺めたりするためのもの。心を軽くする助けにはなりますが、専門的な治療とは役割が違います。気軽なセルフケアのひとつ、という位置づけで取り入れてみてください。

ふたつめは、つらさが強いときや、それが長く続くときは、ひとりで抱え込まないでほしいということです。気持ちの落ち込みがなかなか晴れない、眠れない日が続く、何も手につかない——そんなときは、医療機関やカウンセラーといった専門家に相談するのがいちばんの近道です。絵を描くことと専門家に頼ることは、どちらかを選ぶものではなく、両方使っていいもの。むしろ「誰かに頼る」という選択ができることこそ、自分を大切にする力です。

もっと深く・正しく学びたい人へ

ここまで紹介してきたセルフのアートセラピーは、それだけで心を整える立派な習慣です。まずは気になった方法を、気軽に続けてみてください。

そのうえで、もし「もっと深く知りたい」と感じたら——たとえば、なぜ絵を描くと心が落ち着くのかという理論的な背景や、自分以外の誰かに寄り添うときの向き合い方まで知りたくなったら、独学だけでそこへ届くのは少し難しいかもしれません。本やネットの情報は断片的になりがちで、体系立てて学ぶには限界があるからです。

そんなときの選択肢のひとつが、体系的に学べる講座です。

日本統合医学協会認定アートセラピー資格取得講座は、アートセラピーを基礎から学びながら、心理学やカウンセリングの知識まで身につけられる講座です。受講から資格取得までがすべてオンラインで完結するため、自分のペースで進められます。取得した資格は履歴書にも記載できるので、学びを仕事や活動につなげたい方にも向いています。

セルフケアから一歩進んで、「なぜ効くのか」を理解したい方、いつか身近な人の心に寄り添えるようになりたい方は、こうした講座をのぞいてみるのもいいかもしれません。

講座の詳しい内容は、こちらから確認できます。

【日本統合医学協会】アートセラピー資格取得講座

まとめ

自宅で今日からできるアートセラピーのやり方5選を紹介してきました。最後に振り返っておきましょう。

なぐり描き……感情をそのまま紙に出す
大人の塗り絵……無心になって心を落ち着ける
コラージュ……好きな画像を貼って「今の自分」を知る
展覧会のポストカードを模写する……思い出の一枚と向き合う
風景構成法(簡易版)……描いた風景から心を眺める

どれも、上手い・下手は一切関係ありません。大切なのは、きれいに仕上げることではなく、手を動かしながら自分の心を眺める時間そのものです。

あれこれ迷うより、まずは1つ、今日試してみる。それがいちばんの近道です。紙とペンを用意して、気になった方法からそっと始めてみてください。きっと、思っていたより心が軽くなる感覚に気づけるはずです。

そして、続けるうちに「もっと知りたい」と感じたら、体系的に学べる講座をのぞいてみるのもひとつの選択肢です。あなたのペースで、心を整える時間を育てていってください。

よい時間を。

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