【鉄道と美術の150年】出会えてよかった鉄道美術5選【東京ステーションギャラリー】#17

企画展

2022年は、日本初の鉄道が開業して150年という記念の年でした。

また、時を同じくして「美術」という語も、シューネ・クンスト(ドイツ語)やファイン・アート(英語)などの翻訳語として使われて150年になるそうです。

それを記念して開催して、展覧会「鉄道と美術の150年」が開催されました。

そこで素敵な作品と出会えたので、簡単に紹介させてください。

出会えてよかった鉄道美術5選

小林清親《高輪牛町朧月景》1879年(鉄道博物館蔵)

月夜の海辺を走る汽車の絵です。

小林清親は、明治時代に西洋画にいち早く対応した浮世絵師です。

「光線画」という光の表現を特徴とする風景版画で、文明開花の変わりゆく東京を描きました。

《新橋ステンション》も空気感のいい木版画です。

赤松麟作《夜汽車》1901年(東京藝術大学蔵)

夜行列車の車内を描いた風俗画です。

赤松麟作は洋画家で、黒田清輝を中心とした「白馬会」に出品していました。本作もその一つで、受賞作です。

明治中期の文学・美術運動である浪漫主義を感じさせる作品です。

梶原緋佐子《帰郷》1918年頃(京都市美術館蔵)

こちらは美人画です。鉄道の駅が、人生を物語る舞台装置になったのですね。

梶原緋佐子は京都画壇の日本画家で、菊池契月に師事しました。

谷中安規《幻想集 6.空『方寸版画』創刊号より》1933年(東京国立近代美術館蔵)

まるで馬に乗るように汽車に跨って、人が空を旅しています。

谷中安規は、幻想的な作風を特徴とする創作版画家です。

鉄道は、ユニークなイメージやファンタジーにも欠かせない存在ですね。

福沢一郎《天地創造(原画)》1972年(東京ステーションギャラリー蔵)

東京駅の京葉線連絡通路の壁面に設置されている、あの大きなステンドグラスの原画です。

「美術」が「鉄道」の公共空間を彩っています。

福沢一郎は、日本に西洋のシュルレアリスムを紹介した洋画家です。

以上になります!

今回、日本美術における「鉄道美術」というジャンルの面白さを知りました。

またどこかで再会できますように。

そして今後、日本全国にまだまだ埋もれていそうな素敵な鉄道絵画と出会えますように。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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[参考文献]

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