【岡田美術館コレクション】気になった絵5選【美術鑑賞の仕方】#38

常設展

アートで心を動かして、人生を豊かにしよう!

今回行ってきた美術館はこちらです!

岡田美術館(神奈川・箱根町)

箱根小涌谷に壮大な展示面積と日本・東洋美術品を有する美術館です。温泉地というロケーションで、日本画と陶磁器の鑑賞を荘厳な空間で楽しめる、まさに”大人のためのテーマパーク”といった場所でした。

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岡田美術館コレクションの見どころが分からない!

そんな方のために、本記事では、実際に行ってみて魅力を感じた岡田美術館コレクションの作品を5つ厳選して紹介します。

あくまで私が個人的に気になった作品なので、感想が違うところもあると思いますが、楽しんで読んでもらえたらと思います。

この記事を読むことで、岡田美術館の見どころを知り、あなたの美術鑑賞を充実させる一助となれば嬉しいです。

早速ですが、今回私が選んだ作品はこちらです。順番に解説していきます。

岡田美術館のコレクションで気になった絵5選

横山大観《霊峰一文字》1926年(岡田美術館蔵)

黒い雲の中から姿を現す富士山。

横約9メートルもあり、その大きさにまず驚きます。

横山大観は、富士山を数多く描いたことで知られますが、この作品はその富士山絵の中でも最大級なのだそう。

朦朧と明瞭の対比が見事です。ぼんやりと広がる雲に、はっきりとそびえる富士。だからこそ強調される力強さに、気が引き締まる思いがします。

田中一村《白花と赤翡翠》1967年(岡田美術館蔵)

多数の白い花と1羽の赤い鳥の絵。

白い花はラッパ型で、全て下を向いています。まるで鳥にスポットライトを当てているみたいです。

その視線を受ける鳥は、鮮やかな赤色の長いくちばしを持ち、その目新しさが南国の自然を感じさせます。

疎と密の対比も見どころです。白い花と葉は非常に密で、これもまた南国を感じさせ、赤い鳥に劣らないくらい活力があります。

田中一村が描く亜熱帯の花鳥画は、独自の画風を確立していて、他の日本画にはない魅力があります。

伊藤若冲《孔雀鳳凰図》1755年(岡田美術館蔵)

一対の孔雀と鳳凰の絵。綺麗な羽模様の世界が広がっています。

孔雀は、純白の羽に青の紋様が、厳かな感じを与えます。羽は整然と下方へ。理知的な印象です。

対する鳳凰は、カラフルな羽に赤の紋様が華やかです。ハート型にも見える紋様は、上方へ舞っているようで、活発な動きがあります。

あらゆる要素が対照的で、緊張感を生んでいて、若冲作品の構図の巧みさ、面白さを存分に味わえる作品です。

伊藤若冲《花卉雄鶏図(かきゆうけいず)》18世紀中頃(岡田美術館蔵)

伊藤若冲といえば、鶏の着色画。

細密な描写と鮮麗な彩色が、時間を超越した生命感を与えています。

特に目を凝らしたいのは、黄色や橙色の羽の部分。若冲の超絶技巧のひとつである「裏彩色」(絹地の裏側から色塗りする技法)が用いられています。

この絵は伊藤若冲のデビュー当時のものだそうですが、すでにその天才ぶりが表れています。

あわせて見たい同館コレクションの《雪中雄鶏図》(18世紀後半、岡田美術館蔵)では、片足を大きく上げる鶏の一瞬をダイナミックに切り取っています。若冲の観察力と画面構成力が光る作品です。

伊藤若冲《三十六歌仙図屏風》1796年(岡田美術館蔵)

和歌の達人の墨絵。

尊い歌人にもかかわらず、歌を詠む気配がありません。料理をしたり、楽器を弾いたりしています。口で筆をくわえて字を書く人までいて面白い。若冲が墨絵で発揮した、遊び心あふれる一面がよくわかる作品です。

同じく墨絵では、《月に叭々鳥図》(18世紀後半、岡田美術館蔵)も忘れられません。真っ逆さまに高速で降下するムクドリの、気の抜けた表情がなんともユーモラスです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

みなさまもぜひ岡田美術館で自分のお気に入りの絵を見つけてください。

どの絵に惹かれるかは、もちろん人によって違います。何に心を動かされたかを知ることは、自分自身の状態や価値観を知ることにもつながります。お気に入りの絵を見つけることで、自分の人生をより豊かにしてもらえたらと思います。

好きな絵を見つけるには、まずは作品集を買ってみましょう。伊藤若冲ならこれがおすすめです。

なぜ作品集が必要かというと、本当に好きな絵と出会うには、気になっている作家の作品をまとめて見るのが効果的だからです。一定量の作品を見ることで、その作家の気になる特徴について、あなた自身のイメージをより明確にできます。

その特徴がよく表れた絵が、あなたにとって特別な作品になるはずです。美術館で実物を見る際にも、好きなポイントに集中して鑑賞することができますよ。

最後までお読みいただきありがとうございます。

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