【松本市美術館】「草間彌生 魂のおきどころ」で体感できるマインドフルネス鑑賞法【常設展】#31

常設展

アートに触れて、心を動かそう!本日のテーマはこちら!

「マインドフルネス」

  • 日常的なストレスから解放されたい
  • ビジネスやスポーツなどでパフォーマンスを向上させたい
  • 精神的な成長を望みたい

そんな人におすすめなのが、マインドフルネスという「今この瞬間に注意を向ける」方法です。

先日私が見学した松本市美術館の常設展示「草間彌生 魂の置きどころ」は、そのマインドフルネスのような世界に没入できる場所でした。

松本市美術館は、長野県松本市出身の世界的芸術家・草間彌生によって彩られた美術館です。彼女のスタイルを網羅する空間が、内面と向き合い、苦しみを認めるエネルギーを分け与えています。

実際に観覧してみると、「マインドフルネス」の世界を具現化したような作品空間で、マインドフルネスの実践にも役立ちそうだと感じました。

この記事を読めば、草間彌生の作品鑑賞を通じて体感できるマインドフルネスの要素が分かるので、あなたの生活の質を向上させることができます。

マインドフルネスについて正確に知りたい方は、こちらの本がおすすめです。

「マインドフルネスストレス低減法」ジョン・カバットジン (著)

今回の具体的な作品ラインアップはこちら!順番に解説します。

草間彌生作品で体感できるマインドフルネス鑑賞法

《大いなる巨大な南瓜》2017年(松本市美術館蔵)

代表作である《かぼちゃ》のオブジェ。草間彌生といえばこの作品を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。草間彌生の哲学に適う作品でもあります。

鮮やかな黄色と黒色の水玉模様が、前衛的で軽快な世界観を作り出しています。面白いのは、ヘタの断面です。これも同じような水玉模様をしています。植物体の維管束のようでもあります。

実はモチーフの基になっているのは、植物の内部組織かもしれません。“内面の現出”というテーマを読むこともできます。

《命》2014年(同蔵)

うねる突起物。松本の個展で最初を飾る作品です。

表面はやはりトレードマークの水玉模様になっています。地面から生えてきたようにうねっていて、生物的な動きを感じます。

これは植物なのか、あるいは何か動物の体内なのか。いま自分がどのような空間にいるのか分からなくなりますが、兎にも角にも草間彌生ワールドに入ったのだと一瞬で気づくことになります。

ここは一度、ここにいる自分をあるがままに受け入れてみましょう。

《傷みのシャンデリア》2011年(同蔵)

次に進むと現れるのが、鏡に囲まれた暗い部屋。自分の内面と向き合える空間作品です。

一つのシャンデリアが、点滅しながらゆっくりと回転しています。暗闇の鏡の世界の中で、永遠に繰り返されるシャンデリアと自分の像。まるで心がダメージを受けている様子を再現しているようです。

傷つくことは誰にでもある。それを認めてくれる包容力が、この作品にはあります。心の痛みに気づき、何に傷ついているのかとらえてみましょう。

《魂の灯》2008年(同蔵)

こちらもミラールームの作品。「マインドフルネス」を具現化した空間芸術だと感じました。

小さな部屋で、一人ずつ順番に入って、決められた時間内で鑑賞する方式です。暗闇の中に吊るされた球形の照明が、さまざまな色に変化して、鏡に反射し、立体的な水玉模様の空間を作り出しています。

まさしく自分自身の精神世界に没入するような体感ができます。時間の許す限り、その模様変化に注意を向けてみましょう。

《天国への梯子》2012年(同蔵)

暗闇の中で色を変える梯子。内なる原動力を感じることができる作品です。

近くに寄って見上げると、永遠と上へ続いています。同様に、下へも無限に続いています。随分と深いところまで降りてきてしまったようです。

上へ登りたい。魂がそう言っています。生きるエネルギーが自然と湧いてくる作品でした。この辺りでマインドフルネスを終了させるのがよさそうです。この鑑賞の感覚をなくさないようにしましょう。

今回の紹介は以上です。

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